「インピーダンス(Ω)」とは

最近のイヤホンやヘッドホンだと商品説明に記載すらされてない事もしばしばある、このインピーダンスという項目。

「イヤホンを選ぶときはインピーダンスを見ろ!」とおっしゃる方もいますが、実際問題イヤホンやヘッドホン選びにとってどれほど重要なものなのか、この記事で解説していきます。

 

インピーダンスとは?

インピーダンスとは簡単に言うと電気抵抗(Ω)で、電気抵抗が大きければそれだけ電流も流れにくくなり、結果的に出力が小さくなります。

どういうことか例をだしてみると、イヤホンを使ってスマートフォンで音楽を聴く場合、32Ωのイヤホンと100Ωのイヤホンとではスマホで同じ音量メモリに設定しても、音の大きさに差がでる可能性があります。

しかしこれはあくまで可能性で、実際の出力はインピーダンスだけで決まるものではありません。中のコイルの効率やそれに伴う電線の細さや長さ、マグネットの強さなどによっても出力が左右してしまいます。

なので単純にインピーダンスが高いからといって、音も小さくなるとは限りません。あくまで目安ですね。

たださすがに100Ωともなるとアンプが必要になってくるかと思います。

 

インピーダンスで一番注意すべきところ

インピーダンスで一番注意すべきところは、「イヤホンやスピーカー」と「出力側」とのインピーダンスをできる限り合わせる、ということです。

仮にインピーダンスが2Ωのスピーカーを使うとして、音楽を出力するハード(プレイヤーやアンプ)が100Ωであれば、おそらくあなたは恐ろしい音を聞くはめになります。

基本的に「インピーダンスの差 = 流れる電流の差」となり、過度な電流の差はノイズや音の歪みに繋がります。

というか2Ωと100Ωほどの差があれば酷い音という以前に、機器に負担がかかって壊れる一歩手前で安全装置が作動、なんてことになりかねません。

 

また前項の「インピーダンスとは?」を見る限りでは、「じゃあインピーダンスなんて低い方がいいじゃん、2Ωとか最強じゃね?」と考えてしまう方もいるかとは思いますが、その考えは今すぐ捨てるべきです。

インピーダンス値をスピーカーとアンプとで合わせる関係上、2Ωのスピーカーを使うとなれば2Ω相当のアンプが必要になってきます。が、アンプでインピーダンスが2Ωとなると、全くと言っていいほど出力を発揮できません。

インピーダンス値が2Ωのアンプなんて大体は不快感のない音が出せれば上出来レベルのゴミアンプなので、そのゴミ音質に合わせた2Ωのスピーカーは必然的にゴミスピーカーです。

普通のスピーカーであればインピーダンスは最低でも8Ω以上、イヤホンやヘッドホンであれば16Ω~32Ωほどのインピーダンスが普通ですね。

高価にはなりますが、インピーダンスの高いスピーカーやアンプを揃えるとより質の良い音が聴けるようになりますよ。。。

 

インピーダンスとノイズの関係

一般的にはインピーダンスが高ければ高いほど、ノイズが少なく質の良いクリアな音が聴けるといわれています。

まぁあながち間違いではありませんが、インピーダンスが高いからといって必ずノイズが無くなるか、というと難しいところです。

インピーダンスの高い低いによるノイズの影響は場所や使用状況によって結構変わってくるので、単純にインピーダンスが高い = ノイズが少ないと考えてしまうと、いざ軽いノイズが入ったときに気持ちがへこんでしまうかもしれません。

基本的に「これをすれば確実にノイズを無くせる」といった方法はありません。

使い続けるうちにノイズを感じてしまうのであれば、端子の掃除をするなりインピーダンス値の違うものを使ってみる、といった方法を試してみるしかないですね。

 

まとめ

今回の内容を簡単にまとめると、

  • 出力側(プレイヤー・アンプ等)とイヤホン・スピーカー側のインピーダンス値が近いものを使用すること
  • 基本的にインピーダンスが高いといい音に聴こえる
  • インピーダンスとノイズの発生率はそんなに関係ない

こんなかんじになります。

イヤホンやヘッドホンであれば、はじめは16Ω~32Ωの製品を、使っているうちに高音質を求めたくなったらより高いインピーダンスのイヤホンやヘッドホン・アンプを揃えていく、といった具合に進めていくと後悔しない選び方ができるかと思います。