【Grado】Limited Editionの基本スペックと性能の比較

Limited Editionとは

Gradoの最も個性的なシリーズとして名をあげているのがLimited Editionです。他のヘッドホンは◯◯・シリーズとグループ分けされていますが、このシリーズだけはそうではありません。それだけGradoはこのLimited Editionを特別視しているとみえます。

Limited Editionはその種類として「GH1」「GH2」の2つに分けられます。同じグループにまとめられているこの2つは性能も似たり寄ったりかと思いきや、全然そうではありません。「GH1」と「GH2」とでは使用している木材からダイヤフラムの口径まで、何もかもが違っています。

基本的に、ハウジングの材質に木材を使用しているヘッドホンはかなり独特な音に仕上がることが多いです。素材に使われている木材の種類によって、低音の迫力や響きの厚さなど、最終的に耳に届く音が全然変わってくるというのが特徴なのですが、、

しかしLimited Editionは木材を使用していながらも、Gradoが本来奏でるような音を安定して発揮することができています。癖の強いリファレンス・シリーズやステートメント・シリーズとはうってかわって、高音や低音に大きな弱点を抱えているわけでもなく、非常に安牌なシリーズです。

Gradoはこの2種類以外にも木材を利用したヘッドホンを販売していますが、その中でも特に最上のヘッドホンとしてピックアップしたのがこのLimited Editionだといえます。人を選ぶような音のクセもなく、万人受けしやすいヘッドホンへと仕上がっているのが全体的な特徴ですね。

 

Limited Editionのラインナップ一覧

ラインナップ一覧では先に「GH2」を紹介していますが、先に開発・製造されたのは「GH1」になります。表では「GH2」の方が安価だったので順番が前後しています。

重量はそれぞれ同じような数値ですが、前述したとおり、それ以外の要素が「GH1」と「GH2」とでかなり違ってきます。

 

Limited Edition【GH1】

「GH1」の大きな特徴として、ハウジングの素材にメープルを採用しています。

ニューヨーク・ブルックリンに存在するGrado本社、その付近にある公園ではたくさんのメープルがありました。さまざまな事情や都合によってメープルは切り倒されることになりましたが、そのメープルを利用して上質なヘッドホンを作れないか?と考えて生み出されたのがこの「GH1」です。

ハウジングに木材を使用していながら万人受けしづらいクセのある音でもなく、木製ヘッドホンの多くが苦手とする高音の伸びや鮮明さが「GH1」は長けており、他のヘッドホンとは一線を画す高音を楽しめます。

しかし普通のアルミニウム製ヘッドホンと同じではなく、木製ハウジングの良さである音の太さと迫力はそのまま保持していると、絶妙なバランスの上でなりたっています。ここら辺はもしかするとメープルという素材がうみだしたバランスかもしれません。

ダイアフラム口径は40mm。ここも「GH2」とは違った部分です。コンパクトな仕上がりになっており、またヘッドホンとしては比較的軽いほうなので、長時間使用しても疲れにくいといった特徴があります。

イヤーパッドに関しても他のGrado製ヘッドホンよりかは負担も少なく(Grado製ヘッドホンは基本的につけ心地はいまいちなので)、また「GH1」はGradoが別売りしているイヤーパッドとも相性がいいので、うまくフィットしない場合は交換してみるのもいいかと思います。

 

Limited Edition【GH2】

素材にメープルを使用している「GH1」と違い、「GH2」はココボロという木材を使用してハウジングを製造しています。希少材とも呼ばれ高級木材の1つであり、Gradoはヘッドホンの素材として使用しましたが、オーディオ業界では高級ギターなんかによく使用されています。

木製ハウジングとは思えない高音のすきと伸びが魅力的である「GH1」と比較して、「GH2」は刺激の少ない落ち着いた高音でありながらも、「GH1」よりもずっしりと迫力のある音色を安定して楽しむことができます。

ずっしりという表現をしましたがテンポが遅く感じるという訳ではなく、スムーズでありながらも音の明るさを保ったような、豊かな音色を落ち着いて楽しめるサウンドに仕上がっています。

「GH2」のダイアフラム口径は47mm。「GH1」よりも若干大きめのサイズになっていますが、質量は「GH1」と差はありませんので、こちらもリラックスした状態で音楽を聴き続けることが可能です。

Grado製のヘッドホンは鋭い高音と激しい刺激が魅力的な製品ばかりですが、「GH2」はそういったGrado特有の解放感をある程度維持しつつマイルドな音に仕上げることで、幅広い客層にも満足してもらえるような、安定感のある製品となっています。

 

総評

Limited Editionは「GH1」と「GH2」、どちらも強いクセのあるヘッドホンではなく、誰が聴いても気持ちのいい音だと感じやすいヘッドホンです。そういった意味で、Limited Editionは実を言うとヘッドホン初心者にもGrado入門として、ぜひ試してほしいシリーズなんですよね。

ヘッドホンに不慣れな方へクセのでる木製ハウジングのヘッドホンをお奨めすることは私としてはあまりおすすめできないのですが、このLimited Editionであればそういった方でも拒否感を感じず、すんなりと入っていけるのではないかと思います。

そういう訳で、万人受けしやすいLimited Edition。Gradoのヘッドホンを試してみたいという方は、ぜひこちらのシリーズから手を出してみるのはいかがでしょうか。