【sony】ソニーのBluetooth対応&ノイズキャンセリング機能を搭載した最新ヘッドホン「WH-1000XM2」と「h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)」を数値的に比較

 

イヤホンやヘッドホンのBluetooth化は今も続いています。それは音楽機器メーカーを代表するsonyも例外ではありません。もう4年以上前からBluetoothヘッドホンを開発・販売してきた実績があります。

そのsonyが最も新しく開発したBluetoothヘッドホンが「WH-1000XM2」「h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)」になります。どちらも2017年9月ごろに販売が開始された最新ヘッドホンです。

 

▲WH-1000XM2


▲h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)


 

「WH-1000XM2」には品名にWireless NCと記述されていませんが、ちゃんとBluetooth対応かつノイズキャンセリング機能も搭載されています。その点は「h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)」と一緒です。

どちらもハイレゾ対応ができていますから、同じくハイレゾに対応した音源とプレイヤーを用意することでより高音質の世界を楽しむことができます。

 

しかし普通であれば新しいヘッドホンは1つで十分なはずです。となれば、「WH-1000XM2」か「h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)」か、どちらかを選択しなければなりません。

今回はその同時期に2種類発表された「WH-1000XM2」と「h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)」の性能を数値的に比較していきます。それぞれの性能を把握し、吟味したうえで選んでいきましょう。

 

カラーバリエーションの違い

 

まず一目みてわかる特徴として、双方のカラーバリエーションの違いがあげられます。「WH-1000XM2」はブラックとシャンパンゴールドの2色から、「h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)」は5種類のカラーから選択することができます。

▲h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)のカラーバリエーション


 

しかし、双方のヘッドホンの違いは当然カラーバリエーションだけではありません。それぞれの性能、価格、音質に関わる材質など、様々な特徴が存在します。

 

2種類のスペック比較表

*1となっている部分はBluetooth機能を使用している時ではなく、ヘッドホンとプレイヤーとをケーブルで繋いで使用している時の感度とインピーダンスです。その2項目は無線(Bluetooth)使用時と有線(ケーブル)使用時とでまた違ってきます。

 

この表を見る限りでは、どちらも性能面にたいした差はありません。しかし価格は7,000円ほどの差があります。さすがにこの程度のスペック差に7,000円を余分に払う気にはなれません。さらに「h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)」はカラーバリエーションの豊富さといった面で、「WH-1000XM2」より優れているわけですからね。

ではどこで差がついているのか?特にBluetoothヘッドホンを選ぶ際は、上記の表のような企業がよく公開しているちょっとした性能の数値表だけで判断してはいけません。まだBluetoothヘッドホンを吟味するための重要な情報が欠けています。

 

Bluetoothヘッドホンとしての比較

それがこちら。ヘッドホンに限らず、イヤホンやスピーカーでもそうですが、Bluetooth製品を購入する際は必ずその製品の充電時間と使用可能時間を把握しておく必要があります。

「WH-1000XM2」は「h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)」と比較して、充電を0からMAXまで約2時間早く行うことが可能です。では電池の持続時間はどうか?ノイズキャンセリング機能ONで音楽を出し続けた場合、「WH-1000XM2」は約4時間の充電で最大30時間稼働させることができます。「h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)」は約6時間で最大28時間ですから、1.5倍ほどの効率の違いがあります。

待受時間というのは、ヘッドホン側の電源がついているだけの状態をどれだけ維持できるか、という数値ですね。どちらもノイズキャンセリング機能OFF時は最大200時間稼働させ続けることができます。

NC ON時は「h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)」の方が最大8時間長くもつようです。ただ音楽を出さずノイズキャンセリング機能だけONにしているといった状況がそもそも無いので、これは飾りのような数値です。「WH-1000XM2」はそれだけノイズキャンセリング機能に電力を割いているので、NCの性能も向上しているといえます。

 

振動版による音質の違い

 

以前、sonyの新作ヘッドホンである「MDR-1ABP」と「h.ear on 2(MDR-H600A)」との違い、性能差をを比較した記事を投稿しました。

その時も互いのヘッドホンの振動版による音質の差をを比べたのですが、今回のヘッドホン2種類も以前に比較したヘッドホン2種類で使用されていた振動版と全く同じものが使用されていました。

というのも、「h.ear on 2(MDR-H600A)」にBluetooth機能とノイズキャンセリング機能を搭載したのが、「h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)」なんですよね。

「h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)」は「h.ear on 2(MDR-H600A)」と同じチタンコートドーム振動版を、そして「WH-1000XM2」は「MDR-1ABP」と同じアルミニウムコートLCP振動版を採用しています。

2つの振動版の性能・音質はどちらも互いに高く、主に高級ヘッドホンに採用されるような素材を使用しているのですが、どっちがより良い音質を発揮できるかと問われれば、「WH-1000XM2」に採用されているアルミニウムコートLCP振動版に軍配が上がります。

特にLCP(液晶ポリマー)を使用しているというのが大きく、この素材はイヤホンやヘッドホンに組み込む振動版としては最上だと言われている素材です。その分、量産が難しくコストも高くなりますが、「WH-1000XM2」にはそれが採用されています。

 

まとめ

〇h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)

  • 5種類のカラーバリエーション
  • 「WH-1000XM2」より安価

〇WH-1000XM2

  • 充電効率、最大連続使用時間の長さ
  • 「h.ear on 2 Wireless NC(WH-H900N)」より高音質

 

h.ear on 2シリーズは他のシリーズと比べてカラーバリエーションに富んでいますので、自分のスタイルやファッションにマッチしたヘッドホンが選びやすいのが特徴です。ある程度の高音質を維持しながら、ファッションとしての役割も果たしやすいモデルです。

WH-1000XM2はより高音質を目指した、コードレスで使いたいけれども音質にこだわりを持っている方へおすすめできるモデルです。似たような音質を保持している「MDR-1ABP」と比較して、カラーも2種類から選択できるので、ある程度の色選びが可能になっています。

価格の差は約7,000円です。その差を要約すると、どこまで音質と電池の安定感を求めるか、という点になります。どちらも普通のヘッドホンでは太刀打ちできない程度の音質・スペックは保持していますので、悩んでいる方はデザインで決めてしまうのも問題ないかと思います。